CHIAKIほおずき
2015年度テーマ「生活機能向上の取り組み」

発表テーマ

「日常生活のメリハリへ」

発表者:A・T
CHIAKIほおずき加古川
デイサービス

目的

対象者 A様
≪身体機能面≫
・下肢は歩行は手引きでも難があるレベル。
 本人様の気持ちの面も大きいが、偽痛風の症状が 出ると全く歩けなくなることもあり。
・上肢は右手の指に一部変形があり、箸を持つことが難しく、それによって「自分は何もできない」という思いにも繋がっている。
《最初の一か月での課題》
・デイサービス利用開始の一番の目的である、外に出ての刺激や、自宅でできない入浴による清潔保持。
・身体機能の状況を把握し、本人様が出来ることを見出し、それを重点的に機能訓練として
 取り組む。

方法

食事に関する機能訓練①
・自宅でも夫が介助することがほとんどである。
・本人様の指の変形具合から、箸は上手く使えないことは想像できた。
・本人様の自信を取り戻すという意味でも、まずは「自力摂取」を目標に、
 スプーンやフォークの使用を選択。
食事に関する機能訓練②
・手を使うという意味で、手先の運動を兼ねて、折り紙を使った手作業レクに参加。
ただし、作業の様子を見て、上手くいかない場合のフォローを細かくする。
・スプーンやフォークの素材については、プラスティック製やシリコンラバー製など試す。
歩行に関する機能訓練①
・歩行状態については、下肢筋力は十分にあり、支えさえあれば、歩行はできる。
・偽痛風の症状が出てくると、動きにくく、発熱もある。
・自宅では食事もベッド上で摂るほど、行動範囲 は狭いが、トイレは寝室から離れており、
 歩行で移動しなければならない。
歩行に関する機能訓練②
・伝い歩きができるように、手すりの設置は万全だが、上手く使えておらず、夜中でも
 夫が手引きして、やっとトイレに行けている状態。
・やや頻尿で夜中に数回トイレに行くことから、夫への負担もかなり大きい。
歩行に関する機能訓練③
・偽痛風は別として、伝い歩きが安定してできるように、デイサービスフロア内で、
 トイレに移動する訓練を行う。
・ベッドから立ち上がることを想定して、椅子の手すりを使っての自力立ち上がりの
 訓練も行う。
<<デイサービスでの精神ケア>>
・利用開始当初から、鬱の気が強いことは 感じていたので、本人様への接し方には
 配慮が必要である。
・職員全員が統一した対応ができるように徹底。特に声掛けについては、「必要以上に鼓舞する
 声掛けをしない、本人の気持ち、行動を受容する」とした。

結果

1か月目の変化
<<食事の機能訓練から見えてきたこと>>
利用回数 主食/副食摂取割合 介助の割合
初回 5/5 100%
5/5 100%
7/5 90%
8/5 90%
8/5 80%
8/5 80%
10/5 80%
10/5 80%
・指を動かす機能は、こちらが想像していた以上に動かせるが、介助への依存心が強く、すぐに手が止まってしまう。
・箸やスプーンに気を取られてしまっていたが、器も陶器では本人様が扱いづらいことに
気付いた。
以降、本人様が持ちやすい材質のものに変更。
<<歩行の機能訓練から見えたこと>>
利用回数 歩行訓練回数/トイレ回数
初回 0回/3回
1回/3回
1回/3回
0回/3回

・偽痛風の症状さえ出なければ、ある程度は伝い歩きが可能なレベル。本人の気持ちに

 起因するところも大きいが、手すりをどう使って移動するかという認識もあまり無かった
 様子で、基本認識から訓練に取り入れていった。
利用回数 歩行訓練回数/トイレ回数
0回/3回
1回/3回
1回/3回
2回/3回
・11月上旬に1週間ほど、偽痛風の症状が顕著で、機能訓練が実施できなかった。
2か月目以降の食事と歩行の様子
利用回数 主食/副食摂取割合 介助の割合
10/7 70%
10/7 70%
10/5 70%
10/8 50%
10/8 50%
10/10 50%
10/8 30%
10/8 30%
・食事は明らかに摂取量も介助割合も良い方向に動いている。
・「もう食べられへん」と消極的な発言がありつつも、8割がた自力摂取されている。
利用回数 歩行訓練回数/

   トイレ回数

2回/3回
2回/3回
2回/3回
2回/3回
3回/3回
3回/3回
3回/3回
3回/3回
・歩行も当初の「車椅子頼み」な部分が全く無くなり、トイレに行きたいと自力で、手すりを使わずに歩く姿も見られた。
3か月目以降~現在の取り組み
・食事も歩行も当初の目的は、ほぼ達成した。
・この状態を維持するとともに、精神面でも維持向上が望まれる。
・意欲向上と共に、生活のメリハリへも繋げていきたい。

まとめ

・当初はパジャマのままでデイサービスに来られていたが、自宅でもしっかりと自力で
 更衣出来るよう、入浴前後の衣服着脱について、出来る限り自力を促す。
・(家族からの要望として)尿パットを無くしたい。紙パンツのみにして、自力でトイレに
 行けるようになってほしい。
<<取り組みを振り返り・・・>>
・機能訓練により、目に見える形で良い変化が得られたが、同時期に重なった、内服薬の
 変更という事象も大きかった。
・精神ケアの面は職員が新たに学ぶ機会になり、スキルアップとなった。
<<一番学んだこと・・・>>
「機能訓練は、ただ動作を反復するということだけではない。本人様の気持ち、
 精神面のケアも併せて行っていくことで、より良い結果へと繋がる」