CHIAKIほおずき
2017年度テーマ「よりよい食事環境」

発表テーマ

「その人らしい食事環境を求めて」

発表者:T・H
CHIAKIほおずき高砂
グループホーム

目的

対象者:高砂グループホーム利用者様
高砂グループホームの利用者様が抱えている食事環境の問題点
①食卓での工夫
②食事が楽しみになる工夫
③今すませた食事を忘れてまた要求される事がある。
④食事時に食べ物で遊ぶ
⑤食事に集中できない
⑥よくむせる
⑦手づかみで食べる
⑧目の前のおかずしか食べない
このような意見がでた中で利用者様達に「安全かつ楽しんで食事をして頂きたい」
と言うことを私たちは目標に掲げました。

方法

<利用者様への取り組み>
①食卓での工夫
・テレビを消して食事をする。
・ゆったりした音楽を流し、落ち着いた雰囲気を作る。
・食事前に窓を開け空気を入れ替える。
②食事が楽しみになる工夫
・ホワイトボードに今日の献立を書く。イラストをいれてわかりやすく。
・献立表を作り、利用日の献立を見て頂く。
・畑で野菜を作り、昼食で出す。
③今すませた食事を忘れてまた要求される事がある
・ゼリーや寒天などおやつを準備しておき、「特別に用意しました」
と言ってお出しするなど満足感を得られるようにする。
・ご自分で下膳して頂く。
 ④食事時に食べ物で遊ぶ
・職員が一緒に食べて、食事という意識をもってもらう。
・白ご飯にふりかけをかけて“ご飯”と認識しやすいようにする。
 ⑤食事に集中できない
・大人数のテーブルから少人数のテーブルへ。
・正しい食事姿勢が取れるよう、クッション・足台を使う。
・別室で個別対応する。
 ⑥よくむせる
・食事前に水分を取って頂く。
・食事前に嚥下体操をする。
・必要に応じトロミをつける。
・必要に応じ食材をカットする。(一口大、刻み、ミキサー)
 ⑦手づかみで食べる
・手づかみでも食べられるように、ご飯をおにぎりにする。
・おかずを食べやすい大きさに切る。
・手を拭けるようにおしぼりを準備する。
 ⑧目の前のおかずしか食べない
・食事の様子を伺いながら、適宜お皿を移動する。
・食べている最中に動かさない。

結果

高砂グループホーム利用者様の現在は…
①の結果での改善点
・日によりテレビを見ながら食べたいと言われる方もいたので、
都度皆さんに確認しながら決めている。
・「お店に食べに来たみたい」と喜ばれる方もいた。
・新鮮な空気を入れることで気分転換ができた。
・天気の話や季節の話等会話が広がった。
☆新たな問題点
・外が気になり、食事に集中できない方もおられた。
②の結果での改善点
・イラストを入れることで、何を書いているか当てるゲームのようになり盛り上がった。
・「上手に出来たな」と喜んで食べておられた。
③の結果での改善点
・下膳して頂くことで、食べたという認識が残り訴えが少なくなった。
・下膳した後に洗い物もして下さるようになり、役割のようなものができた。
④の結果での改善点
・職員が横にいることで、都度声掛けができ食べることが出来た。
・以前より進むようになった。種類を増やすと選ぶ楽しさが出るのではないか。
☆新たな問題点
・横で一緒に食べるだけでは効果は見られなかった。
・ふりかけをかけて欲しくないという方もおられたので、確認が必要と感じた。
⑤の結果での改善点
・席を変えることで、集中して食べられるようになった。
・周りを気にせずに集中して食べれた。
☆新たな問題点
・クッションの使い方で逆効果になる事もあった。
・職員も入ってしまうので、フロアーが手薄になる。
⑥の結果での改善点
・習慣になる事で、今から食事という意識も出たのではないか。
・その方に合った形態にすることで、むせが少なくなった。
☆新たな問題点
・水分補給としてはよかったが、むせに対して効果があったかは不明。
・とろみをつけ過ぎたり、薄過ぎたりと調整が難しかった。
⑦の結果での改善点
・おにぎりにすることで、ご自分で食べられるようになった。
・おしぼりを置いておくことで、食べた後拭かれていた。
☆新たな問題点
・汁気の多い物は食べにくそうであった。
・おしぼりを食べようとされる方もいた。
⑧の結果での改善点
・お皿を動かすことで、スムーズに食べれていた。

まとめ

<今後に向けて>
利用者様が安全で楽しく食事をするため、調理師や看護師等多職種で連携しながら、
利用者様の心身の状態を把握し、それに合わせた食事の提供、介助を行う必要があると感じました。
食材、テーブル・椅子などの食事環境、衛生管理を適切に行い、
食事形態を安易に変更せず、その人に合った食事形態で食べられるように支援することが大切であると改めて感じました。
これからも職員一同利用者様の心に寄り添いその方に合わせた食事提供を継続していきたいと思います。