CHIAKIほおずき
2017年度テーマ「よりよい食事環境」

発表テーマ

「噛める幸せ」

発表者:I・I
CHIAKIほおずき山崎
デイサービス

目的

対象者:Y・H様 男性 92 歳  介護度 4

《状態》
家族様と同居( 奥様・息子夫婦・娘)
既往歴  ➡ 脳梗塞(平成20年6月)→右半身不随
脳梗塞再発(平成28年11月)
右大腿骨頸部骨折
・ 移動  ➡ 車椅子使用。
・ 食事動作  ➡見守り(取っ手付きの食器は持てる)
・ 食事内容  ➡ 流動食(アレルギーなし)
・ 口腔ケア➡ 一部介助
・ 精神状態 ➡ 健常
・ 意思伝達➡脳梗塞後遺症により言葉がでにくい
・視力・聴力 ➡ 右目の視力低下と右耳が難聴
デイサービス利用:3回 / 1週
<今回の食事改善の目的>
○ ご本人様ご意向
流動食より形がある食事が食べたい。好きな肉料理を食べたい。
○ ご家族様ご意向
家では流動食ですが、良い方向に進むようにお願いしたい。
○職員からの意見
他の利用者様方と同じような食事内容を食べて頂ける事が出来たら。

流動食より形がある食事が食べたい!好きな肉料理を食べたい!と言うご本人様のご意向を大切に
今より楽しい食事時間になる事を目指したいと思います。

方法

《取り組み内容》

◇よく噛んでたべてもらうには?
◇安全に飲み込んでもらうには?
◇ゆっくり食べてもらうには?
◇食事中のムセを減らしていくには?

これらの方法を検討し、実施していきたいと思います。

《実施方法》
①食事内容の工夫(流動食から軟食へ)
②食事前後の口腔清掃
③食事前の口腔体操(摂食機能訓練)
④食事中の姿勢の確認と改善(車椅子から座椅子への変更)
これら4点を、対象利用者様とも相談して実施していきました。

 

 

結果

《実施結果》
◇ゆっくり食べられるようになったが、口腔機能に関しては変化は見られなかった
◇職員との関りが増えて、対象利用者様が以前より体操やレクリエーションへ等の
他の活動への参加意欲が高まり社交的になられた
◇実施方法の周知が不十分で毎利用時出来ていない時があった
◇本人様は流動食より今の食事の方が美味しいと言われるようになった
☆これらを実施したことにより、職員の意識にも変化がみられました。
◇ご本人様を主体として、話し合いを進めていく事の大切さを再確認できた
◇介助をすることだけが職員の役割でなく、本人様の力を引き出すことが職員の役割だと感じた
◇対象者であるY・H様に対してだけではなく、どの利用者様に対してもご本人様の力で出来る事がないか探す様になった
◇以前よりご利用者様の立場になって考えるようになり、理念にある「人づくり」に対する理解が深まったと思います

まとめ

《気づいたいた事》
安全に栄養を摂る事は大切だと思いますが、何を食べているのかわからなく、利用者様にとって美味しく楽しそうに食べて頂く事が重要ではないのかと思いました。
そうすることで利用者様の笑顔が増え、元気に過ごしていけるのではないかと感じました。

《今後に向けて》
○家族様と今回の取り組みをしっかりと情報共有し、自宅でも出来る範囲で取り組んでいただけるように、
今後も家族様と一緒に支援をさせて頂きます。
○現在利用して下さってる方々の食事環境を見直していき、今より楽しめる食事時間の提供を行います。
○今回出来なかった食事時の音や光、匂い、周囲の雰囲気等の食事環境を検討していき、
利用者様の食事について深く知っていきます。
○不充分さがあった情報共有について、情報共有方法を職員間でもう一度しっかりと話し合い、
デイサービスでさせて頂いている対応方法の統一を行います。