CHIAKIほおずき
2014年度テーマ「食べる」を視点にケアを考える
⑯
「食べるための姿勢づくり」
発表者:H・YCHIAKIほおずき姫路辻井
生活介護
目的
対象者 A様 身体障害者手帳1種1級 障害支援区分 区分5
A様の情報
母親、弟との3人暮らし
障害 両上下肢機能障害
音声・言語機能障害
A様の座位時の状況
元々身体が左側に傾いており、一定保持が困難
食事を食べるときの困難な事
・上肢の障害のため、手も硬縮があり、箸は 持てず、スプーン、フォークなどを持ち使用
・テーブルから口への距離があるため、なかなか口まで運ぶことが困難
・むせがあり、誤嚥が心配
・加齢に伴う身体機能の低下
食べる時間が長くかかる為、食べることも負担になっていた
食べることは好き…でも食べにくい
動物⇒生きるため、満腹になるまでただ黙々と食べ続ける…エサ
”人間らしく生きる”為に
楽しみながら味わって食べることができる…食事
を目指す。
方法
姿勢の工夫、改善
左側に傾きすぎないように様々な道具を用い…
(クッション、肘置き等)
改善前の姿勢と比べると、傾きが少なくなった
どの角度が一番食べやすいのか実践
結果
現在では…
・左側への傾きは残っているものの、口までの距離が縮まり、自力で食べやすくなった
・距離が短くなったので、食べこぼしが少なくなった
・姿勢が前よりも真っ直ぐに近づいた事もあり、むせも減った
・食べる時間も大幅に短縮となった
課題
・工夫や提案に対しての理解は下さるが、実際に実行していくには様々な問題が生じる
・家では時間的な余裕がなく、且つ、介助する手にも限界がある
・施設と家の環境面での差があり、同様の対応が難しい
・施設と家族との間で、食べる姿勢についてのギャップがあった
・本当にその人にあった姿勢作りができているのか
まとめ
•その人らしい生活を支援していく上で、どれだけその人の事を理解しているか、
知ろうとしているのかという事がいかに重要であるかを改めて認識できた。
•その人の食べることに対しての意欲を高めるきっかけ作りのお手伝いをし、向上を図る事が出来た。
•その方に合った支援方法を検討し、工夫していく事で、
しっかりと根拠のある支援に繋げていく事が出来るようになった
家での生活に活かす為に大切なこと
それぞれに何を伝え、理解し、実行してもらうのか?
利用者本人 ・「おいしい」「たのしい」ごはんとは?
・適切な環境、サポート体制の受け入れ
ご家族、関係機関 ・ほおずきでの様子や状態などの共有
・食事、食形態の提供の工夫、提案、収集
・食環境、食介助の工夫、提案、収集