CHIAKIほおずき
2014年度テーマ「食べる」を視点にケアを考える

発表テーマ

「入居者様の生活を支える」

発表者:S・M
CHIAKIほおずき明石西
グループホーム

目的

対象者 Y様 ADL 自立
性格:明るく朗らか、昼寝が大好き
既往歴:アルツハイマー型認知症、高血圧、脳内出血、糖尿病

入所してから運動量が少なくなる。入所時より10kg増加。
自宅でも日中ほとんど寝ている事が多かったそうだが、
入所からも、ウトウトされる事が増え、Drとも定期的に体重増加、
運動不足の改善、食事の見直しについて相談を行った。

目標:おいしく食べてメリハリのある生活を送る。

方法

①食事面の見直し
②運動面の見直し
③医療との連携
④目標に向かっての本人様、家族様、Dr、職員等の連携

ご本人様より
(運動面)
今まではよく寝とったけど、家事をしたり、
フロアを1日50周歩いたりして、体重を減らしてみるわ!!
歩いた後はスタンプを押すわ!!

(食事面)
ご飯は沢山食べたい。
お腹がいっぱいでも残したらもったいないから食べてしまうねん。
昔は、息子と実家で餅つきをしていた。もう一回してみたいわ。

ご家族様より
お食事は最初に、野菜類から食べると消化にもいいと聞いたので、
試してみるのはどうでしょう。
16穀米等、体によくダイエットにも良いみたいです。

(医療面)
Drより
まずは主食(でんぷん、炭水化物)を減らすのが1番いい。
油をヘルシーな物に変えたり、パン粉を細かいものにしたり、
揚げ物を減らすなどで工夫してみては?

職員より
器を容量が少なく、見た目が多く見える物に変えてみましょう。
ご家族様、先生から頂いたアドバイスを実行してみよう。
折角なので、ご家族様とご本人様と協力して食事が作れる機会を作ってみては?
(餅つきの実施等)

※他の方との明らかな差をつけない様、できるだけ目に見えない部分での工夫をし、
場合によっては職員も同じメニューにするなどの配慮をさせて頂いた。
※ご本人様、周りの皆様が「何で私だけ」「何であの人だけ」というお気持ちになられない様配慮させて頂いた。

結果

現在では…
体重の大幅な増加がおさまった
自主的に行動されることが増えた
変化のある食事を楽しまれるようになった
力を合わせたお餅作りでは、昔を思い出しご家族様と一緒になって笑顔で取り組まれていた。

ご家族様より
『体重を減らす』という事のみに意識をもたれてた。

「まずはお母さんに無理の無いよう、体重の維持から始め、
食事を楽しみながら、運動をしてもらえれば」とのお言葉を、
取り組みに対しては「ありがとうございます」とのお言葉を頂きました。

職員
運動をする、食事を減らす、等して
『体重を減らす』という事のみに意識が集中していた。

運動面だけでなく、食事面も工夫することで、
ご本人様も楽しみながら目標達成することができるという事を、学ばせて頂いた。
情報の共有・意見交換を密にし、家族様との関係も深めることができた。

Drより
現在は糖尿病などの悪化も見られない。
他の病気も見つかっていないので、
今見る限りでは体重がある程度で止まりキープ出来ている様なら問題は無いでしょう。

まとめ

・ご飯、おかずの量が変化しても変わらず「美味しかった」と 満足されている
・変化のある食事を楽しみにされている
・よりいっそう料理作りを手伝って下さるようになった
・当初のご家族様の希望でもある、体重の大幅な減少を結果として残すことはできなかった。
・Drを含めた連携の中で、ご家族様、職員の意識が変化し一つとなって目的に取り組むことができた。

今後に向けて
自分自身、食事の大切さに気づかされ、様々な視点でケアを考える事について学ぶことができた。
今後も継続して取り組みを行いながら、
ご本人様、ご家族様、Dr、職員での意見交換を行っていきます。