CHIAKIほおずき
2015年度テーマ「生活機能向上の取り組み」

発表テーマ

「在宅生活を支えたい」

発表者:Y・Y
CHIAKIほおずき姫路南条
デイサービス

目的

対象者 A様 要介護5
ほおずき姫路南条には
利用者様からの信頼が厚い「機能訓練指導員」がいます。
☆生活機能訓練を行っていく上で、心がけていく事
南条では利用者様が在宅生活を続けていく上で、
「膝が痛くて歩くのが大変だ」
「手がしびれてしまい、お箸が持つことが難しい」
「歳をとってしまったからもう無理だ」
「孫と一緒にこれからも歩きたい」
と言った悩みや現在の思いを、ご本人様・ご家族様・ケアマネジャー・病院等と連携して
情報収集に取り組んでいます。
「在宅生活への思いの抽出」(アセスメント)
•個別機能訓練に取り組んで頂く方に対しての聞き取り・身体状況の確認時には利用者様の
「在宅生活への思い」の部分に重きをおき
「最近の身体の調子はどうですか?」
「以前から、痛いと言われていた右膝はどうですか?」
「最近足の上がりが良くなっていますね。」
体調の確認をする時には、会話の中から一人ひとりの気持ちの変化や次への行動への
意欲、生活をどうしていきたいかといった思いを引き出せるように注意をしながら、
聞き取りをしています。
○A様の状態
・H14年~全盲状態
・現在はご自宅にて家族5人暮らしの生活
・デイサービスを週3回利用
・他のサービス利用なし
A様の生活機能訓練の取り組み
A様・ご家族様の「思いは何か」を考えていきます。
「自宅で元気に過ごしたい」
「自宅での歩行時の転倒への不安感」
「過ごしやすい環境づくりとは」
「加齢に伴い、今まで出来ていた事が出来にくくなる」

方法

「A様のご自宅状況」
玄関には段差があり、手すりも付いていない。
階段には手すり有り。
道具を使っての訓練内容として その①

ハンドグリップ

 

 

 

 

 

 

道具を使っての訓練  その②

足

 

 

 

 

 

 

 

手すりを使っての訓練 その①

手すり

 

 

 

 

 

 

 

足の訓練

足2

 

 

 

 

 

 

 

「思いを大切にすることで」
A様の思いを大切にしていく生活をする中でリハビリ以外での取り組みとして
洗濯物たたみ、昼食
「作品作りへの取り組み」
目は見えないものの、職員の説明と指の感覚を使い
作品制作:折り紙、貼り絵
「笑顔を引き出す」
季節の行事を通して、楽しみと笑顔を
・運動会
・クリスマス会

結果

現在では…
3ヵ月評価時には、運動機能や日常生活・お気持ちについて測定と聞き取りを行っております。
→運動機能に関して【地域支援事業(運動器)評価表1】
TUJテスト       【総合的な歩行能力指標】 ⇒現状維持
FRテスト         【動的バランスの指標】  ⇒測定を重ね良くなる
5m歩行テスト 【歩行能力の指標】    ⇒測定を重ね衰え見られる
→日常生活・今の気持ち【地域支援事業(運動器)評価表2-1・2】
・身体状況としては現状維持している。
・リハビリは今のままで継続し、手の体操もしていきたい。
「A様の思いと生活環境をふまえて」
個別機能訓練計画書の三か月更新時には、これらの情報をふまえて「目標や実施内容」について
変更していくかを検討します。
「しっかりと歩きたい」          →     思い
「訓練指導員と一緒に取り組む時間が楽しい」→     楽しみ
「自宅環境の現状で生活維持をする」    →       現状(身体)維持
「新しい介護ベッドが導入された」     →      新しい環境対対応

まとめ

・A様の生活機能訓練を通し、運動機能に関して現状維持しています。
・日中の過ごし方1つ1つに、意欲的に取り組まれており生活リハビリや作品制作を笑顔で参加しておられます。
・今後は、個別で取り組まれている体操をレクリエーション時にも組み込む事で、皆さんで身体を動かしたいと思っています。
・より専門的な事をして行くのには、看護師や介護職員だけでは、  実施内容を考えるのも難しく、専門家(PT/ST/OT)の意見も
取り入れる必要があると感じました。
「重度化への対応」
重度化への対応としては、
①身体的・医療的な重度化(加齢と病気の進行)
②認知症の周辺症状の進行(BPSDの顕在化)
③在宅状況の変化(家族環境の変化)
以上の3点を重点として対応を進めています。
様々な困難事例とニーズに対応できるように、職員が一体化することから
環境を整え、技術を身につけられるようにしていきたいと思います。