CHIAKIほおずき
2017年度テーマ「よりよい食事環境」

発表テーマ

「食事で咲かす 幸せ笑顔」

発表者:T・Y
CHIAKIほおずき明石西
グループホーム

目的

対象者:明石西グループホーム利用者様
テーマである「楽しく、美味しい食事をしていただくために」
その原点に事例発表を通して立ち返りました。
そもそも「なぜ人は食事をするのか?」と言う事を入居者様・職員で考えてみました。
食べることの意義とは、生理的な意義・精神的な意義の2つのグループに分けられます。
《生理的意義》
・生命維持
・身体を健康に保つ
・病気の状態から回復、病気を予防する
《精神的意義》
・食欲が満たされると人は安心する
・意欲が出てきたり、生活にハリを感じる
・健康感にあわせた食事をする、話題のお店に行く→自己表現の一つ
今回、『食事について、食べる事についてどう思いますか?』と言う事を入居者様、職員に聞き取り調査を行いました。
アンケートの結果、入居者様、職員共に生理的な意義の意見が60%以上を占めました。
どうしたら精神的意義が高まるのだろうか?この疑問を入居者様と一緒に考えました。
《入居者様の意見》
・食べた後にもっとゆっくりしゃべりたい
・美味しかったなどの何気ないお話が出来たら…
・美味しいものが食べたい
・食べたいと思うものを食べたい
・全然おなかいっぱいにならへん
これらの意見を基に、楽しく、美味しい食事時間を過ごして頂ける様に取り組んでいきたいと思います。

方法

 取り組みにあたって、職員の価値観を押し付けないように入居者様の価値観を尊重し、事例に取り組む事を職員間で同意しました。

《取り組み》
◇五感にアプローチする取り組み◇
「美味しい」と感じる情報は視覚から最も多く取り入れられる
視覚にアプローチした取り組み
どんな盛り付けが良いか?
・見た目の鮮やかさ、美味しそうに見えるか?
・食欲を刺激する色彩か?(テーブルウェア、食器)
・食欲を減退させる色彩ではないか?
・どのような食材の切り方が良いか?
・食べやすさのみに注目しない(ワンプレートの食器の使用を止めてみる)家庭的で温かみのある食器選び
◇聴覚・嗅覚・触覚にアプローチした取り組み◇
・シャキシャキと噛む音
・ザクザクと野菜を切る音
・ジュウジュウとお肉などを炒める音・香り
・グツグツと煮込む音・香り
・食事の際の楽しい会話、笑い声、音楽(BGM)
・温かいもの・冷たいものはそのままの温度で食べていただく
(業務の効率を優先しない食事前に音・香りで想像力をかき立てる)
◇食事環境を見直す◇
・リビングのレイアウト
くつろぐ場所、食べる場所が別の場所→構造化する
・人間関係に配慮した席
◇入居者様に選んでいただく取り組み◇
・お茶タイムをオーダー式に
・献立を入居者様と考える
・実際に調理する

結果

これらの実施を行った後、もう一度聞き取りを行ってみました。
《生理的意義》      《精神的意義》
・生きていくため     ・大勢で食べるほうが美味しい
・身体を動かす      ・みんなで食べると楽しい
・元気を出すため     ・自分たちで考えてみるのもいいね
・好きなものが食べられたら嬉しい
・自分たちで作るとまた美味しい
・ワイワイ言いながらで楽しかった(しゃべるの楽しい)
☆取り組み実施前には精神的意義は、33%であったのが実施後は、67%に上昇しました。

まとめ

《今後に向けて》
これらの実施を行ったことで職員の意識にも変化がみられました
・食事の作り置きをせず温かいものを食べていただこう
・野菜の切り方を工夫して見た目を鮮やかにしよう
・盛り付け、食器を工夫しよう
・入居者様に飲みたいものなどを選んでいただこう
・食べやすい大きさを入居者様お一人お一人に聞き提供しよう
 ☆これらの事から今後、取り組みたいこと・課題が見えてきました。
・入居者様が昔食べていたものを他の方(家族など)にふるまって食べていただく
・入居者様に食事の盛り付けをしていただく
・実際にスーパーなどに行き、食材を選んでいただく
今後新たな課題にも取り組みグループホームCHIAKIほおずき明石西がより一層、入居者様皆様の“笑みがこぼれる家庭”である様、このたびの事例取り組みを、今後も継続していきたいと思います。